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要約して反論したつもりになる人達について

 詳細に説明しているにも関わらず、誤読したり、レッテルを貼ったり、論点をすり替えたりして、主観的に、短い言葉でまとめ、いかにもそれが要約であるかのように取り繕い、それに対して反論することによって、元の文章に対する反論が成立したと考える人達がいる。
 しかし、彼らの反論というのは、あくまで彼らが都合の良く改変した文章に対するものでしかなく、要約として成立していないのは当然のこと、元の文章に対しては何ら影響を与えていないわけである。
 可能であれば元の文章に対して緻密に有効的な批判をしていけばいいだけのことである。そのため、あえてそのような反論をするのは、文章そのものに対して緻密に批判する能力がないか、有効的に批判できる部分が見当たらなかったかのどちらかである場合がほとんどであろう。また、もしそうでないとすれば、それはただの陳腐な感想でしかないということになる。
 にも関わらず大衆は、元の文章を読もうともせず、要約として成立していないものを要約として認め、それに対する反論が元の文章に対する批判として成立しているかのように勘違いしたり、意図的に悪用して拡散したりするため、様々な場所において、馬鹿らしく的外れな議論が大量に発生してしまうわけである。