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ボランティア活動をした権力者が過度に賞賛される風潮について

 ボランティア活動をする一般人は少なくない。にも関わらず、権力者に限ってだけ、それに参加したというだけで、彼らの努力を差し置いて、通常では考えられないほど素晴らしいことをしたかのように、過度に賞賛される風潮がある。
 そうした活動は普段、当事者あるいはごく一部の関心がある人にしか賞賛されないものである。しかも、活動している一般人の多くは、それなりに自分の身を削りながらやっている。ところが権力者の場合には、金銭に困ることがなく、精神的にも余裕がある。彼らとは全く前提が異なるわけである。
 ゆえに本来ならば、権力者よりもむしろ一般人の方が賞賛されて然るべきではなかろうか。権力者の場合、状況に恵まれているという前提があるのだから、ボランティア活動をすることが賞賛に値するのではなく、それをしないことが傲慢なだけであると言えよう。