メニュー

「日本式応援」について

 日本では、集団で同じ物を同じリズムで叩いたり、応援歌を歌ったり、あるいは吹奏楽団の演奏もそこに加わって応援したりする。これを「日本式応援」と言ってよいだろう。
 この応援の仕方というのは、騒ぎたい人にとってはストレス発散になるのかもしれない。しかし、静かに観戦したい人からすれば、決して望んだ応援の仕方ではないし、単に迷惑なだけである。酒を飲み、踊ったりしながら、大声で応援している連中などは特にそうである。
 無理に同じ物を同じリズムで叩いたり、応援歌を歌わされるというのは、全くもって自主性が欠如しており、そうした応援を求められる状況に苦痛を感じる人もいるであろう。また、特に鳴り物応援に関しては、それによって試合に集中できなくなるという選手さえもいるようであるから、選手の迷惑にさえなっていることを自覚すべきではなかろうか。
 確かに日本では、彼らのような騒ぎたい連中を除いてしまえば、自然発生的に応援する人は極めて少ないという事情はあるかもしれない。日本は確かにそういう国だろう。しかしながら、多数派が望んでいるからといって、少数派にとっての迷惑行為を正当化できることにはならないのである。