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敵対する関係にある他者と同じコンテンツを消費しないようにするためには

 「自分」と「他者」が敵対する関係であるにも関わらず、同じ「コンテンツ」を消費し、満足するというのは、流行りのものを消費する傾向がある人達にとってはよくある状況であろう。
 そういう状況になることを避けようとして、ニッチな分野へ向かう人もいる。しかしそれも実際のところ可能性が低くなっただけで、流行りのものと同様に、敵対する関係の他者が消費し、満足している可能性はあるし、同じ分野を一緒に楽しむ人達との関わりにおいて、敵対する関係ができないとも限らない。
 とはいえ大半の人はこの段階にとどめておくだろう。他に楽しめるものが見つからなければ、何かを楽しもうと思えば妥協が必要であるし、敵対する他者がどのようなコンテンツを消費する傾向があるかを考えれば、多くの場合、大まかな予想はつくことになるはずである。
 
 もしコンテンツにおいて敵対する他者との関係性を一切生じないようにしようとすれば、それが生じる可能性を完全に無くす(0にする)必要があるのであって、何らかのコンテンツを楽しむという行為自体ができなくなる。それを徹底しようとすれば、一切コンテンツを消費して満足することがないよう、ひたすら耐え続けるしかなくなるのである。