「ネット右翼」つまり「在日韓国・朝鮮人というだけで非難したり、内実が空虚な「愛国心」をやたらと主張する人」の行動を見ていると、
もしかしたら彼らは健気な「ヤンデレ」なのではないか、とさえ思えてきたのである。
そのためここでは「ネット右翼」を「ヤンデレ」の女性だと仮定して、簡単な物語を考えてみたい。
そこで今回(ネット右翼)(在日韓国・朝鮮人)という女性、(日本)(アメリカ)(韓国)(中国)(ロシア)(天皇)(新自由主義)という男性、
(竹島)(尖閣諸島)(北方領土)という領土、(靖国神社)という神社、(ヘイトスピーチ)(不買運動)という行動が出てくるが、
括弧内の用語についてはそのままの意味で捉えていただければと思う。特に凝ったネーミングはない。
また、形式としては「(人物):会話内容」の形で書いていく。
(ネット右翼):(日本)、ちょっといい?
(日本):ん?何だ(ネット右翼)?
(ネット右翼):最近やけに私に冷たいんじゃない?
(日本):いや、そんなことはないさ。
(ネット右翼):だって、最近いつも(在日韓国・朝鮮人)と一緒にいるみたいじゃない。
(日本):いや、あの人はただの友達だよ。それに、あの人の両親(=韓国・朝鮮人)とは昔トラブルもあったんだ。だから責任も感じてるし。
(ネット右翼):あれはあいつの両親が悪かったのよ!なんであなたはずっとあいつらの言いなりになってるのよ!
(日本):いや、言いなりなんてことはないさ。俺は俺の正義を貫いているだけだよ。
(ネット右翼):あなたの正義は私に冷たくすることなの?
(日本):いや、そんなことは言ってないさ。お前の事は好きだよ。
(ネット右翼):好きなんだったらもっと一緒にいなさいよ!
(日本):いや、俺は結構一緒にいるつもりなんだけど……。
(ネット右翼):あなたが思うだけじゃダメなの!私が満足してないって言ってるのよ!
(日本):いや、そんなこと言われても……。
(ネット右翼):しかも、あなたわかってるの?(新自由主義)が来たせいで、私がどれだけ嫌な思いをしたか。凄い怖かったのよ。今でもトラウマだわ。あいつが(在日韓国・朝鮮人)の知り合いなのは理解してる?あいつらはグルなのよ。
(日本):いや、(新自由主義)のせいで嫌な思いをしたのはわかってるし、それは一生償うつもりさ。でも、(新自由主義)と(在日韓国・朝鮮人)はグルではないさ。それだけはわかってほしい。
(ネット右翼):あなた、(在日韓国・朝鮮人)のことを庇うつもりなの?どれだけ私を嫌いになれば気が済むのよ!
(日本):いや、嫌いになんかなってないさ。
(ネット右翼):しかもあなた、(天皇)さん(=(日本)の叔父)の事を置物だとかバカにしてるみたいじゃない!昔のあなたはそんなじゃなかったわよ!
(日本):いや、バカになんかしてないさ。置物じゃなくて象徴だと言ってるんだ。
(ネット右翼):ところであなた、なんでいつまでも戦わないのよ。(竹島)(尖閣諸島)(北方領土)はあなたの土地なのよ?最近(韓国)とか(中国)とか(ロシア)とかが奪おうとしてるみたいじゃない。
(日本):いや、確かにそれについては考えていかなきゃならないさ。特に(尖閣諸島)の件なんか、(中国)の言いがかりとしか思えないし。
(ネット右翼):あなた、平和主義とか言って結局(アメリカ)に守ってもらってるだけじゃない!昔のあなたはもっと強くてかっこよかったわよ!
(日本):いや、結果的に今俺は生きてるし、俺の土地だって何とか守れてるはずさ。
(ネット右翼):もう(アメリカ)も守ってくれないかもしれないわよ?油断しすぎてるわよ!
(日本):いや、だから(アメリカ)とは仲良くしないといけないと思ってるのさ。
(ネット右翼):ダサすぎるわよ!昔の強いあなたに戻ってよ!
(日本):いや、俺は昔も今も変わってないつもりだよ。
(ネット右翼):もうほんと、いつからこんなになっちゃったのかしら。あなた、(靖国神社)のことはどう思ってるのよ。
(日本):いや、どうって言われても……。
(ネット右翼):そこはあなた、「俺の誇りだ」って堂々と言いなさいよ!なんでそんなに自信なくしちゃったのよ!
(日本):いや、俺は昔からこんな性格だよ。
(ネット右翼):まあいいわ!でも(在日韓国・朝鮮人)とは縁を切りなさい!
(日本):いや、そんなこと言われても困るよ。
(ネット右翼):これは命令よ!そうでなきゃ(ヘイトスピーチ)でもして、(在日韓国・朝鮮人)を強制的に追い出すつもりよ!
(日本):いや、それはやめてくれよ……。
(ネット右翼):何よ!私よりも(在日韓国・朝鮮人)の方が好きだって言うの!?
(日本):いや、そういう意味じゃなくて……。
(ネット右翼):そんなこと言うなら(不買運動)でもしてちょっと苦しめてあげるから!
(日本):いや、困るよ……。
(ネット右翼):わかった!(ヘイトスピーチ)も(不買運動)もしてあげるわ!後悔しなさい!
(日本):いや、勝手に話を進めないでくれよ。
(ネット右翼):あなたが(在日韓国・朝鮮人)と縁を切ったら許してあげるわ。それまでは我慢なさいよ!
(日本):お、おい……。
というところで残念ながら今回は終わっておきたい。
おそらくこのような流れでいけば、かなり長編にすることも可能である。
少なくとも、「ネット右翼」を「ヤンデレ化」することは可能であることだけは言えるだろう。
国を人格化するという無謀なことをしながらも、何とか成立してしまうのである。
しかし、実際に国は人格を持つわけではなく、「ネット右翼」が例え「ヤンデレ」であるとしても、(日本)へのその愛情が空回りし続けているのは勿論、実際に一言も(日本)からの返事はなく、(日本)に対する愛情を一人で空想しているだけの、実に健気な乙女なのである。
こう考えてみれば、「ネット右翼」でさえも「萌えキャラ」と考えられなくもないだろう。
そして今回「ヤンデレ」と言っておきながら結局「ツンデレ化」してしまった感じもあるのだが、その辺はご了承いただきたい。