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無関係な大衆の介入によって長期化する争い

 当事者間で行われているだけの争いに、無関係な大衆が介入し、表面的に見て、あるいは単なる先入観によって善悪判断をし、いずれかを責め立てる雰囲気をつくり出したり、謝罪要求をしたりすることによって、戦いが長期化することは少なくないだろう。というのも、たとえ当事者間で和解したとしても、大衆は相変わらず善悪判断や謝罪要求を続けていたりするため、もはや当事者同士の問題だけではなくなってしまうからである。
 本来であれば、当事者間で行われている争いは、当事者間で解決すればいいだけのことなのであるが、事情を知らないにも関わらず声の大きい大衆の意見や悪質なデマが既成事実化されたりして、当事者のいずれかが被害を受けるという事態にもなり、それは当然のことながら当事者間の関係性にも影響するわけである。
 また、大衆による善悪判断において不利になる証拠を残さず、陰湿に貶めようとする輩に陥れられたりするという事態が起こったりして、不当に名誉が失われたとなれば、当事者間で行われていた争いよりも、さらに過激な争いになることもしばしばあるだろう。結局のところそれも、大衆が介入することさえなければ、何ら生じ得ない事態なのである。