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コスプレ界隈における「キャラクター愛が無い」という非難について

 コスプレ界隈では度々、「キャラクター愛」が無いという理由によってコスプレイヤーが非難されていることがある。しかし「キャラクター愛」と「コスプレ」に一体何の関係があるのか疑問である。「コスプレ」はあくまで「外見」によって表現する行為でしかない。そのため、いくら「キャラクター愛」があったとしても、それによって「コスプレ」の完成度が高くなるわけではなく、たとえ「キャラクター愛」が一切無くても完成度は高いということもあるわけである。
 キャラクターや作品についての詳細を知っていたところで「コスプレ」には影響せず、影響する知識というのはせいぜい、ポーズの取り方や表情くらいのものであり、もし発言する機会があったとしても、必要な台詞だけを覚えておけばいいだけである。つまり、必要最低限の知識さえあればよく、「キャラクター愛」が無いどころか、キャラクターや作品をほとんど知らないとしても、目に見える部分さえ整っていれば、「コスプレイヤー」の仕事としてはそれで充分なのである。
 また、キャラクターのコスプレをする際にかける金額、つまりカラコンやウィッグの着用、衣装の細かい部分への配慮などを「キャラクター愛」と考えるにしても、評価され、目立つ、有名になるといった目的があるからこそ、あえてこだわっているのかもしれないし、「キャラクター愛」があったとしても、金銭的・時間的に余裕が無ければ、「コスプレ」に反映されるとは限らない。また、衣装を自作していたとしても、「キャラクター愛」があるとは限らず、衣装を購入するよりも自作した方が安いからという理由でそうしたのかもしれない。
 つまり、「キャラクター愛」は「コスプレ」とは関係がない上に、そもそも「コスプレ」からは判断することが出来ないのである。他人がそれを勝手に判断して非難するというのは、全くもってナンセンスである。そのため、彼らの主張というのは、コスプレイヤー自身が明確に「キャラクター愛」はないと主張している場合は別として、何らかの根拠があるわけではなく、そのコスプレイヤーからは「キャラクター愛」を感じない、あるいは単純に気に入らないという主張にしかならないのである。