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馬鹿な若者が集団をつくって政治参加しようとする風潮について

 政治に興味を持ち、積極的に参加しようという若者は最近になって増えているようである。実際のところ、彼らの多くはろくに自分の頭で物事を考え抜く力を持ち合わせていないにも関わらず、政治に全くもって無関心な人が極めて多いという事情もあり、戦争反対や原発反対などのような、ありきたりで真っ当なことを言っておくだけで世間から評価されやすいため、馬鹿であるにも関わらず組織のリーダーになりたいという目立ちたい人達が、自己顕示欲を満たすための手段として、そうした意見を発信するための集団をつくったりするわけである。
 しかも、活動においては男女問わず誰もが参加しやすい状況がつくられており、当然のことながら男女の出会いの場としても機能し、共通の話題としてまず政治が用意されているため、一から自己紹介をする必要がある合コンよりも条件が良く、出会いを目的とした人達も数多く集まるという事態になり、それを利用してビジネスに繋げようという人達も集まってきて、勢力の拡大は凄まじいものになってくる。更には、そのようにして規模が拡大するにつれて、彼らを利用したいと考える権威ある人達も支援し、共に活動するようになり、当然のことながらメディアにも多数取り上げられるようになり、一般市民の声、あるいは若者の声などといって、実に巧妙に使われていくことになるわけである。そうして更に勢力が拡大し、権力を持ち始めていく。
 確かに、民主主義社会は決まってこのような馬鹿を多く集めた集団が権力を持つことになるわけであるが、最近はあまりに馬鹿の声が大きくなりすぎているように思われる。しかも厄介なことに、誰もが考えそうな真っ当な言説というのは、当然のことながら馬鹿でも唱えられるが、それ自体は大衆にとって有意義である場合が多いため、結局はその言説が伝われば、それを伝えるのが馬鹿でも問題はないとして、知的な人達や権威ある人達が彼らを積極的に利用するわけであるし、彼らの味方をするだけで売名になるとして、様々な人達が擦り寄ってくる始末であり、実に気味の悪い風潮である。馬鹿な団体が量産され、馬鹿が権力を持ち、馬鹿な評論家がメディアに出演し、さらに多くの馬鹿を量産していくのだとすれば、心底失望させられるものである。