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「恋愛は素晴らしい」という言説を捉え直す

 恋愛をした結果として、生涯一緒にいたいと思う人と出会い、実際に生涯一緒にいることができ、後悔のない人生を送ることができたとすれば、それは「素晴らしい」ことであるかもしれない。

 しかし、たとえそうした事例があったとしても、「恋愛は素晴らしい」ということにはならないだろう。「恋愛は素晴らしい」と言っている人達は、目的と手段を履き違えているように思われる。あくまで生涯一緒にいたいと思う人と出会うことが目的であり、恋愛という手段を行使する回数は少ない方がいいのではないだろうか。それとも、「恋愛をして別れる」という行為の回数が多ければ多いほどいいのだろうか。

 相手を振って傷つけることも、相手に振られて傷つけられることも、できることなら経験しないほうがいいように思わないだろうか。「恋愛」の内には様々なことが含まれる。身体的な接触、もっと言えば、キスやセックスなどが含まれるかもしれないのである。とすれば、果たして「別れる」ことになった場合に後悔することになりはしないだろうか。

 「恋愛は素晴らしい」と言っている人達はどうも、「恋愛」がもたらす潜在的な危険性を軽視しているように思われてならないのである。将来的に別れるのかどうかをあらかじめ判断できるとは限らないが、少なくとも「恋愛」がいかに責任重大であり、恐ろしい問題を孕んでいるのかを考えてみれば、安易に「恋愛は素晴らしい」などとは言っていられないのではないだろうか。